駅弁は、鉄道旅行の大きな楽しみのひとつだ。全国各地の駅で郷土色を生かしたさまざまな駅弁が販売されているが、その中から「食べてみたい駅弁」を関東地方、近畿地方の主婦731名に聞いたところ、「北の駅弁」(JR千歳線南千歳駅)が首位となった。
この駅弁には、ウニ、イクラ、カニ、帆立、鰊、北寄貝…と、北海道ならではの海の幸がふんだんに盛り込まれており、この駅弁を食べたいと思った理由も、「豪華な海の幸がもりだくさんだから」といった声が多い。具材が豊富な割には、価格も千円とさして高くないことも魅力のひとつだろう。
それぞれの駅弁の支持理由を通して浮かび上がったのは、主婦が「おいしそう」、「なかなか食べられないから」といった点を特に重視していること。旅先という、日常生活を離れたシーンで味わうために作られた駅弁には、やはり普段口にできない味覚が強く求められるのだろう。
その点から、今回10位以内にランキングされた駅弁は、特に強い個性を持った顔ぶれということができる。そうした駅弁の「個性」楽しむためには、デパートの催し物などで入手するのではなく、できれば旅先の車中で味わいたいもの。そうすれば、容器のフタを取ったときの感激もまたひとしおであろう。 |