我が家には、5歳、3歳、1歳半になる子供達がいます。全員男の子です。現在、長男は幼稚園の年中組になります。私はいわゆる専業主婦なので、あとの二人の子供達は、家庭で私が見ている毎日です。
いつもは、長男を幼稚園に送った後に、公園で遊んだり、お散歩したりしているのですが、気分転換に、いわゆる「100円バス」に乗って、ちょっと遠くまでお出掛けをします。
その日、私達が乗ったバスは乗客が多く、座る所がありませんでした。仕方がないので、1歳の三男を私が抱っこして、3歳の二男に手すりを持たせていました。
すると、少し離れた所に座っていた男子高校生が立ち上がり、私の所にやってきて、低い声で「自分、もうすぐ降りますから、座って下さい。」と言い、一席譲ってくれたのでした。私は手すりを持たせていた二男を座らせました。私が、その高校生が降りる時にもう一度お礼を言うと、彼は少し照れ、会釈をして降りていきました。
その日の帰りのバスもまた、乗客はいっぱいでした。
すると、一番後ろの席に座っていた、全く初対面の年配の女性が二男を呼び、自分の膝の上に座らせ、二人席の所が空くと、二男を連れて移動してくださり、自分達が降りるまで、二男の面倒を見てくださいました。
降りられる時に私が改めてお礼を言うと、その女性は私に、「がんばんなさいね、」と、声をかけてくださった。
また、その時の同じバスに乗車していた年配のご夫婦がいらっしゃって、その後夫婦とは行きがけのバスも帰りのバスも同じだったようで、
「こんなこと、滅多にないから・・・。」と、ご自分達がデパートで買い物された袋の中から、お菓子を取り出し、子ども達にくださった。
同じ一日の中で、こんなにいい事が沢山あった。
嘘のような、本当の話です。
私自身も嬉しくて、「日本もまだまだ捨てた物ではない!」と、一人強く思いました。
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