めったに外食しないわが家ですが、先日、夫が友人とよく利用しているという店へ、家族で行きました。
古い民家を改造した落ち着いた雰囲気の居酒屋で、わたしと子ども(1歳)は初めて行くお店です。
小さな子どもがいると、とくにお願いはしなくても、子ども用の取り皿やスプーン、フォークなどを用意してくれる店がほとんどです。かわいいイラストやキャラクターのついたプラスチックの食器に、プラスチックの柄がついたステンレスのスプーンなどを持ってきてくれます。
その居酒屋でも子ども用に食器を用意してくれたのですが、それを見て、わたしはいっぺんにこのお店のファンになってしまいました。
「お子さんに・・」と店員さんがくれたのは、木目の美しい木の取り皿と木のスプーン。
どちらも"子ども用"として特別に用意してあるものでなく、メニューによっては大人も使うものです。
うちの子は外食すると落ち着いて座っていられないタイプなのですが、この日は木のスプーンがとても気に入ったらしく、食事を待っている間、ずっと口にいれて遊んでいました。食事中も、珍しいことにおとなしく座って食べてくれたので、わたしたち大人もゆったりと食事を楽しむことができました。
子ども用の食器やカトラリーというとプラスチック製品が多く、いつも「なんだか味気ないなあ・・」と思っていたので、そうか、"木"という手があったかー、と目からウロコ!でした。
木の食器、カトラリーの良さは、次のような点だと思います。 |
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口に入れたときの感触が優しい。 |
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子どもと一緒に食事をするときにも食卓の雰囲気を壊さない。 |
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子どもがお皿をたたいたりしても、音が気にならない。 |
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落としたり投げたりしても割れない。 |
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軽くて子どもでも持ちやすい。 |
つまり、木の器・カトラリーは機能面でもプラスチック製に負けていないばかりか、勝る部分もたくさんあるのです。
プラスチック製の食器はたしかに便利です。軽いし、割れないし、電子レンジもOKだったり。赤ちゃん用品売り場に並ぶ離乳食用の食器セットが見事にプラスチック製品ばかりなのも、納得できます。
わが家も離乳食を始めたばかりのころは、産院でいただいたキャラクターもののプラスチック食器セットを使っていたのですが、半年ほどでやめました。
理由は3つあります。 |
1. |
食事がおいしそうに見えないし、食卓に並べたときの見栄えも良くない。 |
2. |
汚れ落ちが悪い。
(たとえばミートソースのようなものを入れると、しばらく色が落ちませんでした) |
3. |
子どもが口にするものを入れるので、できるだけプラスチック製品を使いたくなかった。
(一応、環境ホルモンの影響はないとされるポリプロピレン製の食器を使っていましたが) |
そこで、1日3回食になるころからは、大人と同じ陶器やガラスの食器を使ってきました。
しかし案の定、落としたり、投げたりと、食器を割ってしまうことはしょっちゅう。ステンレスのスプーンでご飯茶碗やガラスのコップをたたいて、食事の間中、"演奏会"をしていたりもします。
最近は、食べ終わった食器を台所まで運んでくれるのですが、背が低いためにシンクに食器を投げ入れる形になり、ちょっと目を放すと「ガシャン!」・・・。本人はお手伝いをしてくれているつもりなので、怒ることもできず、頭の痛いところでした。
居酒屋から帰宅した後、さっそくインターネットで木の食器やカトラリーを探してみました。
すると、結構たくさんあるんですね。
子ども用の食器や離乳食セットも、ちゃんとありました。価格は高めではありますが、とてもかわいらしく、離乳食が終わっても十分に使い道がありそうなデザインです。これから子どもが生まれる方へのプレゼントにも良さそう。もう少し前に探してみればよかったなあ・・と、ちょっと後悔しました。
カトラリーは価格も手ごろで、デザインも豊富。素材もいろいろあって、選ぶのが楽しくなります。
わたしは、楓の木で作ったスプーンとフォーク(大人用と子ども用)を注文しました。「大人と同じ」が大好きなうちの子も、おそろいのスプーンなら喜んで使ってくれそうです。
小さな子どもとの食事は、毎回、バタバタです。派手に食べこぼしたり、好き嫌いを言ったり、お皿を割ったり、遊び食べしたり・・・ついつい小言を言いたくもなります。
でも毎日毎日のことですから、できるだけ楽しく、体にも心にも良い食事を心がけたいものです。
料理そのものの味や栄養はもちろん大切ですが、食卓の雰囲気づくり――盛り付けや食器など目に見えるもの、触感や食感、匂い、一緒に食べる人たちとの会話――にも気を配りたい。
見た目にもナチュラルで美しく、口に触れても優しい木の食器やカトラリーは、そんな楽しい食卓づくりの手助けをしてくれそうです。 |