日常使われる熟語やことわざなど、自分では正しいと信じていますが、実は間違いだったということが多々ありますね。ただ、まわりの人は気がついていても本人に遠慮して、誰も指摘しないのが悲しいものです。私自身の赤恥も交え、お話させていただきます。
<Windowsを読み間違えた私>
私が、まだパソコンを持つ前のことです。テレビニュースで、新しいWindows(当時、Windows98)が発売された情報をうろ覚えでいたのが、悲劇の始まりです。そのイメージがどうも「渦巻き」のように思えたのです。はたして、私は、Windowsを「ウインドウズ」と読まずに、「ウインド・渦(うず)」と読んでしまいました。
そのとき、近くにいた知人の「やさしさ?」に複雑な気持ちです。
<我が道を行く経営者>
以前勤めていた農協の組合長の話です。この組合長というのは、組合員(農家)であれば、誰でもなれるものです。しかし、だいたいは農協職員経験のある人がなっています。その組合長は、「道路」を「ロード」と読むことが定着していました。側近の人は、みんな気づいていましたが、誰も進言できないでいました。自分に跳ね返ってくるのが怖いからです。
その組合長のスピーチで「ロード」と聞くたびに、みんな、体が無条件にピクッとしていたのを覚えています。
<教室が揺れた ことわざ>
亡母は、単語やことわざをよく間違えて覚えていました。戸棚のことを「となだ」といっていたのですが、それには私の弟が気づき、指摘しました。
私は、母のことばを素直に信じ込んでいたため、高校時代、ひどい目に遭いました。
国語の時間、自分の知っていることわざを席の順番に答えていったのですが、私は自分の番がまわってきたとき、声高々に「頭の黒いネコ」といいました。その瞬間、教室が爆笑で大揺れしました。そのことは、一生忘れることはできません。ちなみに、正解は「頭の黒いネズミ」です。
また、母は「うなぎの寝床」を「どじょうの寝床」といっていましたが、あれはどうなのでしょうか。
<自分の語録を持つ先輩>
アルバイト先の先輩は、もう見事なくらい自分の語録を持っています。話が上手なので、誰も疑いません。そうなると、彼女がいっていることばが正しいとの錯覚さえ覚えてしまうのです。その代表的なものをまとめます。
(先輩の語録) (正解)
頭元(あたまもと) 枕元(まくらもと)
きしゃ 華奢(きゃしゃ)
嬉々こもごも 悲喜こもごも
(ききこもごも) (ひきこもごも)
市売(しばい) 市販(しはん)
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