「貧血気味だったが、焼きミカンを食べるようになって朝の目覚めがよくなった」。都内に住む29歳のOLは明るい表情で語る。(中略)
ミカンの皮にはどんな力があるのだろう。漢方ではミカンの皮は陳皮(乾燥させた熟果の皮)、青皮(乾燥させた未熟果の皮)として用い、「胃のもたれやみぞおちのつかえ、消化不良などに効く健胃剤となる。陳皮を煎じるとセキ、タン、風邪、ぜんそくなどの病気に良い」(金城俊・北里研究所東洋医学総合研究所薬剤部福部長)という。(中略)そのほか、発ガン抑制作用のあるというオープラテン、β(ベータ)カロチンも含み、美肌効果で知られるビタミンCは果肉の三倍もの含有量がある。(中略)
「果物の皮を捨てるのはもったいない」と話すのは「焼き果物健康法」の提唱者、徳島大学薬学部助手の村上光太郎薬学博士。「皮に含まれる栄養分まで十分吸収することで、新陳代謝や血液の循環も良くなり、生理不順、貧血、冷え性、肌荒れ、腰痛などに悩む人も症状が改善されることが多い」という。(後略)