子ども同士の流行語くらいなら仕方ないが、周囲を傷つけたり不快にさせたりする言い方はやめさせたい----。(中略)黙認するか、しかるか、頭を悩ませる親の姿が浮かび上がってくる。
東京都江東区の主婦(35) (中略)家庭で親が正しい言葉遣いで会話するのが一番大事だと思っている。(中略)
東京都武蔵野市の主婦(37) (中略)周囲が不愉快になる言葉は大人がその不快さを教えることが大事だと思う。(中略)
兵庫県尼崎市の主婦(33) (中略)外で覚えてきたものは仕方ない、そこまで親がコントロールできないと思うが、あまりにひどいときは注意している。(中略)
東京都立川市の主婦(48) (中略)子どもの流行語はあっという間に消えていくのであまり気にしていない。
旺文社生涯学習検定センター(東京都新宿区)が昨年7月、小・中・高役1700人を対象に実施した「ことばに関するアンケート」では、「普段きれいな日本語を話していると思うか」との質問に九割以上が「いいえ」または「わからない」と答えた。
(中略)きれいな日本語を話すべきだと認識しながら話し方に自信を持っていない姿が明らかになった。実際、「きもい」という言葉については89.1%が「間違い」と認識しながら、74.2%が「使う」と答えている。
国立国語研究所(東京都北区)の吉岡泰夫・上席研究員(社会言語学)は「子どもたちは間違いと知りながら流行語を使って仲間との親しさを確認している。禁じると仲間内で孤立しかねない」と話している。