映画館で映画を見たいけど、入館料が高い。それでは、とビデオ(DVD)を借りに行っても、たくさんありすぎて、何を借りたらよいか分からない。パッケージは宣伝倒れに終わることが多いので、鵜呑みにしたくない。そんなとき、考え方も変えれば、掴んでしまった(借りてしまった)駄作も楽しめてしまう、レンタルビデオ(DVD)の借り方を伝授いたします。
駄作も楽しめるレンタルビデオ(DVD)の借り方ポイント |
1. |
これは「駄作だ」と思う作品を選び、その質の悪さを競い合う。 |
2. |
自分の青春時代の作品を借りる。 |
3. |
旅行前に、その国製作の映画、ロケ地の映画を借りる。 |
1. 配偶者や恋人、友人などと一緒に借りる場合、誰が一番つまらない映画を選んだかを競い合います。題名やパッケージから判断し、内容がほとんどなさそうな映画、見るのが苦痛になるほどくだらない映画を探します。この時点で、結構普段と違う楽しみが出てきます。そして自宅鑑賞中に、相手がうとうとし始めたら、あなたの勝ち。相手が選んだ作品にあなたが飽きたら相手の勝ち。こうして、駄作を冷やかしながら、ゲーム感覚で楽しむことができます。
アート系の作品は、「つまらなさ」「退屈さ」がしゃれにならないので、お薦めはホラーやスプラッター。このジャンルが苦手な方も多いでしょうが、要は慣れです。我慢して10本見たら虜になりますよ。
また、たまに掘り出し物が出てくることもあります。10年以上前に妹と見た(競い合った)「ブレインデッド」。いわずと知れた「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督、大ブレイク前の作品です。当時すでにカルト的な人気はあったようですが、「ジャクソン監督を見い出したのはこの私」と、しばらく周囲に吹聴していたのは、いうまでもありません。
2. 自分の青春時代の作品は、内容の善し悪しにかかわらず、当時の世相やファッションが至るところにちりばめられています。そこで、内容ではなく、視覚的に懐かしさを感じることを目的として、その年代のものを選びます。どこで手に入れていたのか分からないファッションや、背中が痒くなるような台詞など、見ていて恥ずかしくなること間違いなしです(これだけでも退屈しないでしょう)。
その恥ずかしさをこらえて見ると、当時の世相を振り返るだけでなく、お気に入りだった歌にも出会えるかもしれません。「今をときめくあの俳優が、あんな役で?」という再発見もあります。たとえつまらなくても、その他の視点はいろいろあります。また、忘れかけていた当時(の甘酸っぱい思い出)が心に蘇ることもあるでしょう。若い方は、ご両親の若かりし頃の映画を、ご両親と一緒にアルバムでも引っ張り出しながら見るのもお薦めです。いい親孝行になるかも。
3. 旅行に行く前には、そのロケ地の映画を見る方は少なくないでしょう。もし、ビデオ屋で作品選択に迷った場合、旅行前であれば、私はここであえてマイナーな映画を選びます。理由は後で書きますが、私がバリ島に行く前に選んだのは、インドネシア映画「首だけ女の恐怖」。バリ島が舞台の最新SFX(これも古い)満載とパッケージにうたわれていた作品です。結果はご想像の通り。映画がつまらなければつまらないほど、現実に行った旅行先とのギャップが大きく、旅が余計楽しいものになる……かもしれません。
せっかく数百円支払って、何かの縁があって借りた作品。どうせ見るのだったら無理してでも楽しんでしまった方が得な気がします。
つまらない作品も考え方も変えれば、お宝になること間違いなし(?)。レンタル店でのビデオ(DVD)選択に迷ったら、この駄文を思い出してもらえれば幸いです。 |