暑い日や涼しい日があったり、体調を崩しやすい季節です。元気に日々すごすには、やはり食事が大切です。そして、料理の味を整える調味料は、食欲増進のために欠かせないものです。
飽食の時代にあって、料理番組の中でも、聞いたことのないような横文字の調味料が使用されています。しかも、和風料理にです。店頭の調味料コーナーにも、いろいろな種類の調味料が並んでいます。しかし、ほんとうにそれが必要なのかは別です。もちろん、調味料の好みは人それぞれですので、なにを使うかはその人の自由です。でも、わけのわからない調味料を使用しなくても、日本古来からあるシンプルな調味料をうまく使用することで、使い残して捨てることも少なくなり、経済的にも節約できます。
そこで、和風料理の基本調味料について、まとめてみました。
【調味料】さしすせそ |
<さ・砂糖> |
(効果) |
素材を柔らかくする 材料に甘みをつける 照りを出す 臭みをとる 酸化・腐敗を防ぐ |
(種類) |
上白糖 グラニュー糖 黒砂糖 三温糖 ざらめ糖 |
<し・塩> |
(効果) |
ミネラル補給 余分な水分を出して旨味凝縮 臭みをとる |
(種類) |
原塩 精製塩 荒製塩 食卓塩 |
<す・酢> |
(効果) |
殺菌効果 アクをとる |
(種類) |
・合成酢
・醸造酢
穀物酢 米酢 純米酢 玄米酢 果実酢 りんご酢 ブドウ酢 |
<せ・醤油> |
(効果) |
食欲を高め消化をたすける 殺菌効果 |
(種類) |
濃口醤油 薄口醤油 白醤油 |
<そ・味噌> |
(効果) |
体内の酸化防止 がんの予防や疲労回復 腸内の腐敗菌や有害物を体外にだす |
(種類) |
豆みそ 米みそ 麦みそ |
これは、ある程度の年代の人は存知と思います。また、この「さしすせそ」は、調味料の名前だけでなく、料理に入れる順番も意味しています。
砂糖は、浸透するのが遅いので早く入れて味をしみ込ませると、他の調味料の浸透効果もよくします。塩は、材料の水分を外に出す作用があるため、早く入れすぎると素材が固くなります。酢、醤油、みそを最後に入れるのは、香りを飛ばさないようにするためです。料理番組でも、最後の仕上げに加えているのをよく見ます。
このシンプルな調味料を使うだけでも、いろいろな料理ができます。子どものころは、畑でとれたての野菜を煮たり、炒めたりした簡単な料理が食卓の真ん中を陣取っていました。まだ、冷蔵庫もレンジもない時代です。
いまさら、冷蔵庫のない時代に戻ることは不可能ですが、昔ながらのシンプルな料理を思い出して、食欲を呼び出すことも、暑い夏を乗り切る方法だと思います。
そこで、簡単にできる料理をまとめてみました。
<シンプルな料理> |
(焼きししとう) |
・ししとうを焼いて、食べるときに醤油をかける
・ピーマンやパプリカでもOK |
(たまねぎ炒め) |
・たまねぎを油で炒め、醤油をかける |
(夏野菜の煮込み) |
・じゃがいも、たまねぎ、なす、いんげん豆などを甘辛く煮込む |
(冷やした夏野菜) |
・トマト、きゅうりを生のまま食べる
醤油をかけるといい
・きゅうりは、漬物とは違う味が楽しめる |
どうですか。特別なテクニックも何もいりません。主食は、もちろん、ご飯です。これらのおかず(単品だけでも)で、ご飯が食べられるのです。栄養面を考えると、たくさんの種類のおかずがあるに越したことはありません。しかし、食欲のなくなる季節です。たとえ少しずつでも、エネルギーになるものを摂りたいですね。
私は、その他、梅干やしそをうまく使って食欲増進につとめています。昔からのシンプル料理は、少なくとも、スナック菓子でおなかを満たすよりは健康的だと思います。
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