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6年前から手話を勉強しています。これまでの習い事で一番長く続いています。子供たちにも自然と手話を覚えてもらいたいと思っています。
結婚前から色々な習い事をしてきました。・・・といってもすべて趣味のようなものばかりで。 着物の着付教室、パン教室、パソコン教室、テニス、陶芸、英会話、そのほか資格講座など。 どれも楽しくて、できればずっと続けたかったです。でも、やめてしまったのは、「結婚して引っ越すから」「出産のため」という理由がほとんど。 その中で、結婚前から続いているものがひとつだけあります。それは『手話』です。始めたきっかけは、ある聾の方との出会いでした。初めて会った時、その方には手話通訳さんが付いていましたが、私は自分の言葉で伝えたいと思いました。そのことをきっかけに手話の講習会で1年間勉強しました。その後も週に一度、勉強会に参加していましたが、やはりそれも出産のため、一時はやめていました。 しかし街中で、講習会で出会った人に会うとやはり手話で話ができます。 それが楽しくて、子供が1歳になったとき、再び勉強会に復帰しました。 小さな子供を連れて行っていいので、気兼ねなく参加できます。 子供が騒いでいても、会話はすべて手話ですから、気になりません。 今では子供たちも自然と手話を覚え始めています。 私は手話を初めて6年になりますが、なかなか上達しません。仲良くなった聾の方は、私の癖も分かっていますし、私に分かるスピードで話してくれますが、初対面の方なんかはすごく速いのと、それぞれの癖もあってなかなか通じなかったりします。 でも、「ゴメンネ、もう一度言って」と言うと分かるように話してくれます。 私も、分かるとすごく嬉しいし、相手の方も通じ合えるとすごく喜んでくれます。 そんな経験をたくさんしていくうち、手話はひとつの言語だと常々思うようになりました。 私は学生時代、語学を専攻していました。大学には外国人留学生もたくさんいて、いろんな国の言葉が飛び交っていました。留学生同士が話している言葉は速すぎて、最初は聞き取ることすらできない状態でした。 でも、留学経験を含め4年間の学生生活を送るうち、その会話にも入れるようになりました。 同じことが手話にも言えます。イベントや会合では、当たり前ですが、挨拶や説明はすべて手話でされます。正直、今でも半分くらい理解できればいいほうです。知らない単語のほうが多いのですから。そういう場では、私は一人ぼっちのような寂しい思いになります。みんな、なんで拍手してるんだろう???みんな、何で笑ってるんだろう???頭の中ではそんなことばかり考えています。 ・・・そういえば、健聴者の中に聾の人が1人いると、話している途中に何度も「何で笑ってるの?」「何の話してるの?」と聞かれます。話の内容を説明すると「自分の悪口を言ってるのかと思った」とほっとした表情。私と同じ気持ちです。 同じ人間、同じ日本人、でも使う言語が違う。それだけのことです。だから、私は手話を覚えたい。外国語を勉強するのと同じように。 手話をしていて楽しいこと。たくさんの友達ができたこと。私は手話通訳をできるほどの腕はありません。でも、街角で会う聾の人と世間話で笑うことができます。それで十分だと思っています。 なぜなら、手話は言語だからです。私は自分の気持ちを自分の言葉で伝えることができるだけで、楽しいのです。習い事で始まった手話ですが、今では、生活の一部です。でも、言語は使っていないと忘れてしまうものです。だからこれからも、週に一度の勉強会にはできるだけ参加したいと思っています。私の子供たちにとっても、その勉強会はひとつの語学のようになっています。
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