「おねえちゃん。足つぼマッサージしてあげる」
ある日、妹がそう言ってマッサージしてくれました。
私たちの母は、昔から膝の痛みに悩まされていて、ここ数日特にひどかったようです。見かねた妹が、雑誌に書いてあった足つぼマッサージを覚えて母にしてあげたところ痛みが和らいだというのです。
「おねえちゃん、どこかに痛いところある?」
「んー。特には、ないかな・・・」
次々と細長い棒で、足の裏を押していく妹。
「ここが、胃で、ここが腸で・・・」
しかし、すごく痛いという事もなく「私、健康だな」と思った矢先、ものすごい痛みが私を襲いました。
「い!いたぁーいぃぃぃ!!それ、何のつぼよぉ!!」
半分涙目で聞きました。
「痔だね」
「痔ぃ?」
そのとき、ふっと思い出しました。私は5月に出産したのですが、妊娠期間中ひどい便秘になってしまい、切れ痔を経験してたのです。
その事を妹に伝えると
「なあんだ、おねえちゃん、痔主だね」
「そうだねぇ、立派な痔主ですな」
しかし、足にあるつぼってすごい。次に冷え性のつぼを押されて、やはり激痛。そうです、私は6月にもしもやけができてしまうくらいの冷え性。
すっかり、感心していると妹が、
「おねえちゃん。お母さんにマッサージしてあげた時どのつぼが一番痛かったと思う」とききました。
「うーん、やっぱり膝?腰痛もあるから腰かなぁ」
「ううん。大脳」
「だ、大脳?」
「すっごく痛かったって。最近、もの忘れ激しいのもそのせいかなって笑ってたよお母さん」
「そ、そうなんだぁ・・・」
恐るべし足つぼマッサージ・・・
しかし、大脳ってどんな風に悪いんだろう。早く病院に行って見てもらって欲しいと切に願う私でした。笑ってる場合じゃないよ母さん!!
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