短大の時からの長い付き合いの友達と電話をしているときに、今年はお中元を贈りあおうかという話になりました。
彼女は仙台、わたしは東京。結婚して、小さい子供がいる今はなかなかすぐ会える距離でありません。たまにはそんなの面白いかもね、と簡単に話はまとまりました。
その時は気づかなかった。何を贈ればいいかすぐ思いつくと思っていました。
彼女は結構物をみる目があり、舌も肥えている。逆にわたしは割りと平凡で、プレゼント外してしまうこともしばしば。これは負けられない!と何気に闘志を燃やしていました。
ネットを覗けば、沢山美味しそうな商品並んでいますよね。店にだってカタログ置いてある。
お肉にチーズやソーセージ、いやいや酒飲みの彼女だからおつまみセットもいいかもよ。それとも子供いるからなんか美味しそうなデザートも喜びそう。
と、こんなに選択肢があるのに、ネットには外れがあると聞くと不安になり、味を確かめないのもどうかなあと思ってくる。
そうすると近所の信頼できそうなところはないかと、まわりに聞いてもあんまりこれって思えるのがなくて。
叔父ちゃん叔母ちゃんに聞いたらデパートがいいんじゃないかとのこと。そうだね。デパートなら外れがないかな。うまくいけば試食やっていて味確かめられるかもしれないし・・。
というわけで叔父ちゃんが浴衣買うときに子供たちを引き連れてデパートにやってきました。
デパート・・。まあいろいろ並んでいること。特にお菓子のコーナーはきらきら光ってどれも美味しそう。
でもやっぱりおかず系でいこうとそちらのコーナーに向かいました。
あれっ?な・・なんかよくわからない。
思ったより種類がないなあ。興奮している子供たちとは裏腹にわたしはあせる。はやく決めないと。でも美味しいのは何〜?
はっと気づいたのは隣にいる叔父ちゃん。叔父ちゃんなら年の分美味しい物を食べているハズ。
叔父ちゃんに聞いたら、これなんてウマいぞ。ただし、味がわかるやつじゃないとな。と、佃煮や昆布巻きセットを指差しました。
うっ!見た目はかなり地味。でも確かにおじちゃんに前いつも貰うものは美味しいし。なんといっても今日決めないと、子供連れでなかなか買いにこれないしとの焦りで「これ下さい!」
思ったより少し安かったので、デザートもと思いまわったところ、ゼリーは高すぎて、予算に納まるのはと羊羹を選びました。
手配も済み、安心して帰って・・きたはずなのに。
思い返すとなんだか落ち着かない。
やっぱり佃煮、昆布巻きセットと羊羹は・・ちょっと地味じゃないか。
もっとこう、包装を開けてわあってなるような物が。
たくさんあるはずなのにねえ・・。いまさら遅いんだけれどね。
地味だけれど美味しかったよ。そう声を聞けるといいんだけれど。
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