わたしは動物園ってあまり好きではありませんでした。
だって、動物が檻にただ閉じ込められてあるだけで、姿形は違えど、その動物特有の動きが見られるわけでもなくつまんない。
それになんといっても可哀想じゃないですか?毎日変わらず何にもないがらんどうの檻の外から、沢山のひとに見られているなんて・・。
動物の立場になったら生きる気力も湧かないよなあ〜。ただ、食べて寝て。楽しみもないなんてと思ってしまうのです。
あるとき、新聞の配達所から動物園のチケットをもらいました。
上野と多摩と共通だったのですが、多摩は行ったことないのでとりあえず子供たちと行って見ることにしました。
乗り換えて多摩モノレールに乗ってしばらくしたら動物園駅に。
車内から様子が伺えるのかなあと思ったら、緑がこんもりと茂っていて見えませんでした。
駅を降りてすぐ、動物園の入り口がありました。
大きい象の像がお出迎え。
そこからぐぐっと坂が続いています。
多摩動物園は丘陵地につくられたらしく、坂がきつい!
ベビーカーできたわたしはヒイヒイいいながら押しました。
でも、その分山の緑が多くて、木陰もありとても気持ちがいいのです。
動物たちがいるところも、それぞれの生息地に近づけてあり、そして山の緑をバックの借景効果から、「可哀想」っていう気持ちからくる罪悪感を感じずにすみました。
本来の生息地を切り取ったように、例えばチーターやトラは草原に、バクは湿地に、サイは沼地にいます。
本来の彼らの生き方が少しでも見られるような気がします。土曜に行ったこともあるのですが、そんなに混んでいなかったので、まわりを気にして遠慮しつつみなくても良かったです。
サイの皮膚の観察もじっくりできました。
他にもそれぞれの動物の特徴を活かした展示のしかたに目をみはることもしばしばです。
オラウータンが高い鉄塔同士を結んだ線を、子供を抱えひょいひょいと渡ってくる様子はまわりのお客さんも、ついうなっていました。
動物数はそんなに多くないけれど、そんなかんじでとても魅力にあふれる動物園です。
ぜひ、行ってみてください。
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