今日は、年長さんの息子の音楽会がありました。
担任の先生の話では、練習中はあまり元気が無く、他の子が笑顔で歌っているのに、一人だけ無表情で、体を斜に構えて、遠い目をして歌っていた。
と聞いていたので、本番当日は、あまり期待をしないで見ていました。
はじめに、全園児による歌がありました。
その後に、息子のクラスの合唱。
メロディ音による演奏がありました。
先生から「やる気が無い。」と言葉をいただいていたので、息子には事前に、
「笑顔で楽しそうに歌って、演奏してね。」
と伝えていたためか、他の子と比べても遜色が無いくらいには、がんばって歌い、メロディ音を弾いていました。
「あら、意外と楽しそうにしてるじゃない。」
と思いながら観ていると、息子と同じクラスの子のママが、遅れてホールにやってきました。
「遅かったね。」なんて声を掛けると、
「別に来るつもりじゃなかったのよ。」
なんて言うので、話を聞いてみると、
「この幼稚園の合奏はレベルが低すぎて見る気にならない。」との事。
「でも、○○君。頑張って歌ってたよ。」と言っても、
「毎年、同じ事しかしないからつまらない。上の子のときと、やってることが、まったく一緒。」
「この幼稚園に入れるつもりは、まったくなかった。息子の友達がたくさん居るから、仕方なく入れたの。」
と不満たらたらの様子。
他のクラスの子たちが頑張って演奏し、その両親がビデオやカメラで一生懸命撮って、おじいちゃん・おばあちゃんが楽しそうに聞いている中、彼女の愚痴は延々と続きました。
「あぁ。こんなことなら、もっと遅く家を出るんだった。」
と言いながらも、最後の息子たちのクラスの演奏と歌が始まりました。
真っ直ぐで、伸び伸びとした音が響き渡りました。
親バカだと思いますが、我が子ながら立派な演奏と歌でした。
他の子供たちも、難しい楽曲(クラシックだったのですが)を、堂々と弾いていました。
子供たち特有の、真っ直ぐな音と真剣な姿に、演奏の最後には、担任の先生が目頭を抑えて感動していました。
そんな中、
「この幼稚園に通わせた2年間は、無駄だったわ。」
と、演奏中は静かに聴いていた彼女から、ため息交じりの一言が聞こえてきました。
その割には、演奏の間中、我が子に熱い視線を送っていた気がするんですけど。
必死にビデオを構える親がいれば、文句を言いつつも、我が子が出ると、観ずにはいられない親まで、色々だなぁ。などと、改めて思った、今日一日でした。
息子は、3月いっぱいで卒園します。
個性的な子供と、私を含め口やかましい保護者の目に晒されながらも、真っ直ぐな目で子供たちと接してくださった先生方、本当に感謝します。
楽しいこと、大変だったこともあるけれど、息子には、この二年間を糧として、4月から小学校で元気いっぱいに頑張ってほしいと願う、母でした。
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