シルバーウィークを利用したタイ旅行。今回もバンコクに行ってきました。タイを嫌う子供たちは日本でお留守番です。
(どうも、独特のにおい、スラム街のような風景が彼らには耐えられないようです。)
そんなわけで、夫婦水入らずの旅行でしたが、今回は今までとは少々違いました。というのも、主人の仕事先で一緒だった女性がご主人の赴任でバンコクに住んでいるからです。
相変わらずの買い物三昧(1バーツは約3円。日本の3分の1の物価です。何しろ、安いのです。)の合間に、彼女の家を訪問しました。
彼女の家はスクワビットというバンコクの住宅地。日本人が多く暮らしている場所です。30階建てマンションは近代的で警備員が常駐でセキュリティはばっちり。
階下にはコンビニやら、喫茶店やらがあり、そこは1つの町のようでした。住民は日本人、欧米人、現地の上流階級といった人たちです。
家賃は日本円で18万なので、タイの庶民が払える額ではないそうです。室内は広く明るいつくりでまるで、ハワイのコンドミディアムのようだと主人が言っていました。
広さは100u以上でしょうか。うちのマンションの倍です。現地の家はこのようなつくりになっているらしいのです。
そして、メイド付きという家も珍しくないようです。(このくらいのマンションに住める階級の家に限ってですが。)彼女の家はメイドはいませんが、運転手つきでした。運転手つきも珍しくないようです。
朝から夕方まで、日本円で月給約6万で雇っているそうです。何しろ、タイは徒歩で行くという感覚はなく、どこに行くのもタクシーか自家用車。運動不足になると言っていました。
実際、道のあちこちに屋台が出ていて、歩きにくいし、一人歩きは怖いです。
子供たちは日本人学校にバスで行っているらしく、ご主人は先ほど書いた運転手の運転で会社の送迎。
その他、ゴルフなどのお遊びのときも運転手つきで、時間指定でお迎えにも来てくれるそうです。運転手はタイ語しか通じないらしいのですが、身振り手振りと簡単な英語で意思の疎通を図れるそうです。
ここまで、書くとなかなかよい生活のようにおもえますが、一歩出れば、スラム街のような場所。知り合いも少なく、現地人はタイ語のみといった人も少なくないようで、どうしても赴任者同士で固まるような閉鎖的環境。
日本食はスーパーなどで買えますが、高いのです。日本の倍の値段です。日本のように気軽に出歩いたりできない環境です。
何しろ、車が多く、すぐに渋滞になります。歩いて5分の場所に車で1時間ということもざらではないようです。そのためか、タイでは時間の約束ができず、「午前」「午後」といったように大まかな約束になってしまうようです。
そういう環境にいるせいか、現地の人はよく言えば、大らか。辛口で言うとルーズです。そのような人々を使って仕事をする日本人スタッフは最初は大変らしく、勉強会などで現地人とうまくやっていく方法を学ぶという努力をしています。
でも、現地の常識はもちろん、日本ではタブー。帰国したら、どうなってしまうだろうとご主人は嘆いていました。
そして、教育は遅れています。婚外子も多く、学校義務化という制度もないようです。学校に行っている子たちは裕福な家庭ということです。
そのようなレベルなので、優秀な子や日本人は高校になるとシンガポールに留学するらしいです。
かつては退職後にタイで優雅な生活を夢見た私たちですが、このような現状を聞くとかんがえさせられました。日本がどんなに恵まれているか、改めて実感しました。
物価の安さ、タイ人の穏やかな笑顔が大好きな私でしたが、それが表の顔であることがよくわかりました。
彼らの笑顔の裏にはチップを欲しがる別の顔があるとご主人は言っていました。私たちが差し出すチップも対では1食分。庶民にとっては貴重です。
何気なく、買ってきた発表会用のドレス。日本円で約3000円のものと6000円のものを今回買いましたが、これが現地ではどんなに高級なものかと思うと、気軽に着てはいけないような気がしました。大切に着ようと思います。
思いがけず今回見たタイの表と裏。それでも、私は南の国の人々の活気た笑顔が好きです。それらを踏まえた上でまた、訪れたいと思いました。
コラムに関するご意見・ご感想はこちらへ:info@e-koe.net |