「謝りな。」
少々、大声で厳しめに言ったつもりでした。それでも、その男の子は「いやだ。」の一点張り。彼の言い分は「どいて。」と言ったのに、その女の子がどいてくれなかった。
だから、蹴るしかなかったという、こじつけのような、身勝手なような・・。
「でもね。お腹を二回も蹴るのはいけないよ。Kちゃんはまだ、痛いと言っているよ。」
彼の良心を信じ、説得にかかる私・・・。しかし・・・・。
「どいてくれないのが、悪い。」
口癖のように彼は言うばかり。やられたKちゃんは、しきりに「いたい。」と訴えてくる。まあ、かなり、大げさではあったが、彼女としては、謝ってほしかったのだ。気を引きつけるため、大げさに言っているのだ・・。でも・・・。
けっきょく、どんな説得にも屈指ず、だんまり体制に入ってしまった。こうなると、何を言ってもむだ・・・。
やはり、彼らはまだ、小学2年生。善悪や今後の見通しについてはまだ、考えられないのだろう。謝る→許すというもっとも大事なことがわかってないようだ。
しかし、これ以上言っても・・。と考えていた折、助っ人が来た。彼の親友のN君である。
N君はなぜか、怒りの冷めない彼をトイレに誘い出し、何やら、説得していた。
「お話は教室ですればいいのに。」
と注意したのだが、どうも、この話は男同士の密談だったようだ。
しばらくして、教室に戻った彼は蹴っとばした女の子に謝った。
「ごめんなさい。」
すぐに、その子のそばに行って・・。
いったい、男子トイレでなにがあったのだろう。N君は何を言ったのだろう・・。まあ、それが男の友情なのだろうか!?
小学2年のサポートを体験して、さまざまな子どもの不思議さを感じるようになった。この経験を今後の糧にしよう。
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