漫画と文章の両方が盛り込まれ、子ども向けなのかなあ、という本ですが、もしも、ぼけ(認知症)について少しでも関心があれば、読んでみてください。
小学生の高学年くらいであれば、ぼけってなあに?という疑問に答えが見つかるかもしれません。
私自身は、高校生のころに「ぼけ」て「ねたきり」な祖母と生活していましたから、身をもって体験済みですが、この本のおわりに谷川俊太郎さんが「ぼけの驚異」と題した文を寄せていらっしゃって、「世の中にはぼけた年寄りと暮らしたことがある人と、そうでない人がいて・・・」とあります。
経験のない人というのは、その人がすでに大人を通り越して、老年にあたるような年齢の人であっても、時として、とんでもないことを言い出して介護にかかわっている人を傷つけてしまうことがあります。
知らないのだから仕方ないのですが、ほんの少しでも関心をもって、知ろうとしてくれたらな、と思います。
祖父母と暮らさない子どもにとっては、お年寄りとふれあう機会が少ないだけでなく、ぼけの始まり、付き合い方など知るすべもなく、「ぼけ」そのものも、一体どういうこと?となってしまうでしょう。
難しい話ではなく、ぼけたらどうなるの?どう接してあげたらいいの?
ということを、ほんの少し知る機会になればよいと思います。
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