私がまだ小さかった頃に 十姉妹に出会い 手乗りに育てました
5つ卵がかえり それは黒と白の模様の かわいい十姉妹達でした
その子達は 私に生きる希望をくれました
私は 朝が弱く なかなか起きられなかったんだけど
目覚ましが鳴る前には その子達にエサをあげ
手の上に乗せて遊んだりして 家族がビックリしていたのを覚えています。一日がとても良い日に思えましたね。
学校でどんな辛い事があっても あの子達を思いだすと心に余裕ができ楽しい気分になりました。
長い帰り道もあっという間に感じました
中学にあがると 友達もどんどん増え 人間関係も少しばかり複雑になったり部活では へこんだりもしました。
それでも 家に帰ると 必ず待っててくれる強い味方に何度救われたことでしょうか。
高校に入り 残念なことに二匹が死んでしまいました。
悲しくて悲しくて 涙が次から次へと溢れてきて毎日泣きました。
今思うと あれが初めてでした。
ペットを亡くして 自分までも失った気持ちになったのは。
残りの十姉妹の寂しそうな表情や仕草も忘れられません。
その子が帰ってくると信じているようで暗くなっても ピィ〜!ピィ〜!と鳴き続けその日は 私が巣の中へ誘導してあげないと入りませんでした。
そんな辛い出来事も一緒に乗り越え もう家族というより 自分の分身でした。おかげで命の尊さ、物や人を思い遣る気持ちも養われました。
高校 専門学校を卒業し入社一年目 あんなに 活発だった子も 足が弱くなり 止まり木から 落ちたり羽の力がなくなり 私の所まで飛ぶことができなくなってきました。
そして右目の視力を白内障で失い しばらくして両目の視力を失いました。
見ているだけで辛かったです。
でもあの子達は最後まで 私に生きる希望と勇気と強さをくれました。
目が見えなくても 感覚で自分のおうちを理解し ちゃんとエサを食べ水を飲み、私が声をかけると甘えた声で飛んでこようとしていました。
その姿を見て 昔自分がこの子達に負けないように強くなろうと純粋に思っていたことを思いだしたんです。
そういえば あの頃は何があっても辛い事を跳ね除け 逆にパワーに換え強く生きていたなと。
動物達は 人間のように環境やプライドや変な強さに惑わされることなく純粋に毎日を生きる事ができているのに。。
急に心が軽くなりました。
言葉が喋れなくても 心で語りかけてくれたんですよね
それから その子達は11年とゆう 十姉妹ではかなりの寿命の長さで老衰しました。
私の成長過程を全て見届けてから。。。
今でも 仕事でミスした時に辞めたいなぁ。。と思います。
でも辞めないのは あの子達が 私にとってこの仕事が天職だと思い 安心してあの世に旅だったと思っているから。。。
そして何があっても前向きに楽しく自分らしく生きようと思っています。
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