私の子供のころを振り返ると、ご近所さんはとても重要だったような気がします。私の両親は共働きで、母親は6時を過ぎて帰宅していました。
そのため私は寂しい思いをたくさんしました。しかし、幸い、近所に同級生や年の近い友達がたくさん居たので、暗くなるまで一緒に遊んだり、時には一緒に夕飯を食べたり。寂しかったけど、近くにはいつも誰かが居ました。
今、私は二児の母親になったわけですが、子どもたちがある程度大きくなるまでは家にいて、できるだけたくさんの時間を一緒に過ごしたいと考えています。
私の家は、200軒ほどある新興住宅地にあります。そのうち半分は30年ほど前からの家で、道を一本隔てた残り半分は、私の家も含めて、ここ数年にできた家です。そのため、住宅内では私の親世代の世帯と、私と同世代の世帯とに別れています。親世代のお宅では、孫たちがちょうど私の子供と同じくらいの年齢です。同世代のお宅でも、もちろん同じくらいの子供たちがいます。ですから住宅内だけでも「本当に少子化?」と思うほどたくさんの子供がいます。
しかし、平日昼間はとても静か。うちの子は、上は幼稚園に行っていますが、下はまだ1歳なので家で見ています。毎日お散歩に行きますが、近くの公園に行っても誰もいないことが多く、ひとりで遊んでいます。同世代の世帯はほとんどが共働きで、その子供たちは小さいうちから保育所へ通っています。長女が2歳くらいのとき、近所に遊び友達がいないので保育所に預けようかと迷ったこともありました。
しかし、ある日住宅内のいつもと違う公園へ行くと、親世代の奥さんが孫を連れて遊んでいました。子供たちは同じくらいなのですぐに仲良く遊ぶようになりました。その日から、そのお宅へお邪魔したり、一緒に公園へ行ったりするようになりました。そうして、今も、親世代のご近所さんと仲良くさせていただいています。とても頼れる存在です。
長女が幼稚園へ通い始めたころから、週末になると同世代世帯のご近所さんの子供たちがうちへ遊びに来るようになりました。子供たちを通して、普段会うことの無かったお隣さんや同世代のご近所さんとも話をする機会が増えました。そのうち、お互いに頂き物のおすそ分けをするようになりました。そして最近では、「まだ一緒に遊びたい」と言う子供たちの声にこたえて、一緒に夕飯を食べることもあります。
そうしていると、お互いにいろいろな情報をもらったり、子供たちを見てもらったり、本当に助かります。子供のおかげでご近所さんとの交流ができています。でもまだまだ本の一部に過ぎません。私の子供のころのように近所全体が家族のような状態ではありません。やはり、今の時代、ご近所付き合いが難しくなっているのかなと実感しています。これから子供がもっと大きくなっていくとともに、ご近所付き合いも密になっていくことを期待しています。
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