今は専業主婦をしている私ですが、以前はメガネの販売の仕事をしていました。
決して安い買い物ではないので、1日に大勢ものお客様は来られませんが、お一人お一人に時間をかけて接客していました。
もちろん、いろいろなお客様が来られます。小さいお子様から、高齢の方まで。その方たちそれぞれが、用途も違うし、予算・好み全てが違います。
販売業ということで、ただ商品を売ればいいと安易に入った仕事でしたが、内容はとても難しくその方たちが何を求めているのか理解するのに、時間がかかりました。
まず、よく話を伺わなくてはいけません。店の中に入ってこられたということは、少なくてもメガネに興味がある、今のメガネに何かしら不満があるということです。
それを、話をしながら自分で理解し、より良い商品を提供するのが、販売業の難しさであり、やりがいでもありました。
お客様もまた、よく話をしてくれる方はやりやすいのですが、無口な方は私は苦手でした。
実は私は、人見知りで無口という、とても接客には向かない性格で、今思えば、よくこの仕事に入ったなあという感想です。
無口なお客様に、どうやって希望を聞き出せるか、それが大変でした。
あまりにこちらばかりが話してしまうと、お客様は一歩引いてしまうし、こちらが話さないと、し〜んと静まりかえってしまいます。
ただ、商品をよく理解してほしいと説明していると、自然と打ち解けていたりしました。
売り手のこれを売りたいという気持ちが見えてしまうと、販売はうまくいきません。100%お客様の希望がかなうようにお手伝いをするのが、販売という仕事なのだと思います。
私はお客様のおかげで、ずいぶん勉強させていただきました。怒らせてしまったこともあります。
ただその都度、自分のなにがいけなかったか、よく考えるようにしていました。出産のためこの仕事を退職しましたが、今でもよい経験をさせてもらったと思っています。
お客として買い物をしていると、時々イライラすることがあります。いらっしゃいませの言葉もなかったり、待っていてもお待たせしましたの一言もなかったり。
もう少し、毎日お客様と接しながら、いろいろなことを勉強し、感じてほしいなあと思います。
笑顔と元気のよい声で、接客を楽しんでほしいです。皆さん、毎日大変でしょうが、お仕事がんばってください。
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