最近はテレビで数多くの健康番組が見られるようになりました。その中でも注目したいのが、日常によくある軽い症状が大きな病気の予兆であり、最悪は死亡してしまうという実際にあった話を再現ドラマを交えて紹介している番組です。
例えば肩こりがある、腰が痛い、目が疲れた、ちょっとめまいが、など誰でもが日常的に経験する、病気とまではいかない症状をそのままにしておいて数年後に死亡するなどとは誰も想像できないでしょう。そのような症状のほとんどの場合は、私たちが軽く考えている単なる疲れからくるものなのでしょうが、その中にまれに大きな病気につながる症状がひそんでいることを知っておくべきだという番組の趣旨がひしひしと視聴者に伝わるのです。
胃が痛ければ内科や胃腸科で「胃の調子が悪いんですが」とドクターに言いますね。レントゲンを撮って異常がなければ「お薬を出しておきましょう」とドクターは言うことでしょう。その胃の痛みが胃からではなく他の臓器の病巣からの痛みが伝わっているなどとは素人には考えも及ばないことです。頭痛がしたり視力が弱ったりすれば仕事のしすぎかと思い、鎮痛剤や目薬を利用しますね。どうもおかしいと思ったときには緑内障がすすんで取り返しがつかないことになるなどと、やはり私たち素人は想像もつきません。
番組を見ていて毎回思う事なのですが、もし病院に受付兼カウンセリングのような部署があって、患者がいくつかの症状を告げてその症状から考えられるすべての病気の検査が受けられるシステムがあったらどうでしょうか。検査をすべて受けるか受けないかは患者本人の選択としても、症状から考えられる病気をすべて情報として患者に与えてくれるサービスがあっても良いのではないかと思います。
症状から素人判断でどの病院のどの科を受診するかを患者にゆだねる今の医療システムはどこか改善の余地があるのではないでしょうか。あの時に知っていたら検査を受けたのにもう手遅れだ、という悲しい結果にならないためにも。 |